MP5マガジン用アダプター製作
現代版パナマカービン的なモノを作るためのアダプターです
民間やLE系の写真等を眺めていてM4系の電動ガンでMP5のマガジンを使ってみたかったので
M4に取り付けられる9mmパラベラム用マガジンのアダプターを探していました
Aタイプのマガジンアダプターだと無加工でMP5のマガジンが使えるのですが
残念ながら全国的に売り切れとなっていました
そこで別売のストレートマガジンを使用するBタイプマガジンアダプターを購入して
改造したところまぁまぁ上手く出来たので製作過程を報告します
無加工の状態ではアダプタのケースとMP5のマガジンが干渉しているのでケースを削ります
最初は丸印の部分が干渉していると考えていました
ケースをかなり削ってもマガジンがハマらないので
よくよく調べてみたらマガジンリップへ入るノズル部分が太くて入らなかったのでした
ノズルを一回り細く削ってリップ内にハマることを確認します
裏画面ではスッポリと入ってますよ
アダプターとマガジンがきれいに結合出来ましたが
ケースを削り過ぎて背面に隙間が出来てしまいました
これは後で対策します
続いては今回の改造のキモとなるマガジンのロック構造の増設です
ケースを削ってロック爪のスペースを確保します
レバーに貼り付けた厚紙でロック爪の形状をおおまかに決めておきます
ロック爪の動く範囲に合わせてケースを削る範囲も追加しますが
なるべく強度を落とさないように最小限に留めるように注意します
ロック爪の形状が決まったところで別紙に写し取ります
後から調整出来るように
ちょっと大きめにしておくところが大事です
写しとった紙を型紙として真鍮板を切り出します
アルミでは強度と摩耗に心配があり
鉄板は加工が大変なのとサビが出やすいので
総合的に判断して真鍮にしました
手鋸で切り出すのは大変なのでリューターを使いました
電動工具があれば切り出しはそれなりに楽ですが
騒音と切粉の飛散がありますので昼間に屋外で作業した方がいいでしょうね
マガジンの爪が入る部分とレバーに段差があったので
ABS板で
スペーサを切り出して追加しておきます
切り出したスペーサと真鍮のロック爪を瞬間接着剤で接着しておきます
瞬間接着剤は衝撃ですぐに剥がれてしまうので仮止め役として使っています
ちょっと大きめに切り出した爪はマガジンがピッタリとガタ無くハマるように
少しずつ削って調整するのがポイントなのですが
今回はかなり大きく切り出し過ぎましたね
仮止めをしたのは固定用のネジ穴の位置をズレなく開けるためでもあります
ネジ穴用の型紙を作って強度的に問題の無さそうな良き位置に下穴を開けます
下穴を開けた後にねじ切り径の下穴を開けておきます
さらに真鍮板だけはネジと同じ径まで穴を広げます
最後に皿ネジの受け面のザグリを追加で削ります
2mmの皿ネジでしっかりと結合させます
ちなみに樹脂へのネジ止めなので並目ネジではなく木ネジを使っています
本当は樹脂用のタッピングネジが良かったのですが
さすがに2mm径のタッピングネジはホームセンターでは売ってませんでした
並目ネジと木ネジの比較写真を裏画面に載せておきますので
ネジ目の粗さを比較してみてくださいな
木
ネジの先端がスプリング受けの中に飛び出していますので
長さを確認してネジをカットします
どの程度カットしたかは裏画面に載せておきます
作業開始時にケースを削り過ぎた影響もあって
マガジンが装着状態で回ってしまいロック爪が
マガジンのロック形状から外れてしまう可能性があることが判りました
マガジンの回転角度は裏画面を見てね
実運用ではM4のロアケースの内幅とMP5のマガジンの幅には
それほどの寸法差がないのですが(0.5mm以下)
不安要素を無くすためにスペーサを貼り付けます
ロック爪が外れないようにするのが目的なので反対側には追加してません
スペーサの高さは裏画面でご確認ください
スペーサを追加した事でBB弾装填口のフタがある多弾数マガジンは入らない構造となりました
隊長は基本的にノーマルマガジンしか使わないので個人的には問題ありません
マガジンをスムーズに導くためのガイドスペーサも作りました
ケースのリム凸に上手くハマるようにしたので再分解も可能です
ガイドスペーサはレバーの動きを制限しない部分に追加してます
ケースのリブにハメて左右のケースではさみこんでありますので
そう簡単には外れることはありません
ガイド
スペーサを追加したことで○で囲まれた部分に隙間が無くなり
マガジン装着時のガタつきもなくなりました
ロックスプリングが強過ぎて動作に支障があったので
手持ちのスプリングの中から良さそうなモノをチョイスしておきました
以前の報告書でも書きましたが
壊れた電化製品やエアガンは分解してスプリングやネジを
摘出して保管しておくと良い事があるかもしれませんよ
ケースを組み立ててMP5のマガジンをセットして最終確認です
ロックスプリングを弱くしましたが構造的に外れにくくなっていますので
全く問題ありませんでした
M4へ装着してマガジン挿入口側から見るとこんな感じですね
ガイドスペーサを追加したことで挿抜もスムーズに出来るようになりました
本来のパナマカービンで採用されたストレートタイプではなく
MP5のバナナマガジンを装着して
さらにタクティカルぽいパナマカービン風に仕上がりました
※ ちなみに ※
実銃のM635/RO635(通称パナマカービン)が開発されたのは
コルト社がMP5の登場に対抗するためであって1980年代の事です
当時はキャリングハンドル付のM16がベースでしたが
現在はM4と同じピカティニーレール付きのRO991というモデルが存在しています
オマケ
ガイチ隊員はスライド式で改造してきましたので一緒に撮っておきました
裏画面にはマサイ隊員がオークションで購入したAタイプとの三者比較も載せておきます
以上、皆様のサバゲライフの参考になれば幸いです
2022/02/05
報告者:サカモト隊長